社長ブログ

vol. 621　投資用マンションのご相談

2022/03/26
業界のはなし

毎日ブログ621日目　　　
※旧ブログはこちらから

きょうも終日ここ最近溜まりまくってる事務所でのデスクワーク。

土日の事務所は本当に静か。週末で社員は営業で出払っている。なかなか落ち着いて作業はできる。

というのは不動産仲介会社とはいえ、うちは投資用マンション売買が専門。

店舗なわけでもないし一般人の問い合わせも多くない。だから土日は賃貸物件の問合せ確認がちらほらくる程度。

・・なんて言っているそばから今日は1本の電話が鳴った。しかもフリーダイヤル。

『お電話ありがとうございます！リムズエージェントでございます』

『もしもし投資用マンションを売りたいんですけど・・』

この名乗りもせず説明もなく希望だけ言う感じ・・

『そうなんですね、もうどちらかで売り出されたりしてますか？』

だいたいうちにたどり着くということは・・何かしらお困り客がほとんど。

『はい。いま頼んでる不動産会社さんで実はもう1600万円で買い手がついたんですけど・・契約までの間にすこしでも高くれないかと思って』

はいはい。いるいるこういう感じの人。気持ちはわかるけど・・じゃあその業者や申込みした人の気持ちは関係ないのね。

『なるほど・・いくらくらいで売れるのがご希望ですか？』

たいがい相場とかけ離れているこのケースだけど一応聞く。

『・・1700万くらいで』

『・・あのねそれで売れるのならとっくに売れているはずでしょ』

って言いたくなるのを我慢して。詳しく家賃や管理費に間取りを聞いてみると・・なんかちょっと違和感。

よくよく聞いてみると1988年築で50平米弱の3LDK・・それって投資用じゃなくてただの築古ファミリーマンションのオーナーチェンジじゃん。もしかして・・

『もしかして・・それってなんちゃって住宅ローン投資じゃないですか？』

『・・はい。実はそうなんです。』

あーやっぱり。話ししていて投資用ワンルームオーナーっぽくもないし、玄人の不動産投資家っぽくない。

声色や雰囲気からしてもうとにかくこの不動産から逃れたい！手放したい！そんななりふり構わずな感じ。

その場合だいたい住宅ローンが銀行にバレちゃったとか。買った不動産会社がなくなっちゃってどうしていいかわからないとか。

『もしかして・・銀行にバレちゃいました？』

『はい・・そうなんです。去年の秋にとつぜん銀行からそのマンションの水道料金明細を見せてくれって電話が来て・・』

この手の相談はここ1~2年ではもう4～5件目。相談というよりだいたいもう時すでに遅し。

一括返済を求められて払えずに競売かけられてしまうとか。

そして販売当時の担当営業とは連絡がつかないというパターン。

共通点は買った当初は十中八九サブリース契約。だけどほとんどが2年後の契約更新時には一方的に解約されてしまう。

そして今後はこちらへって紹介された賃貸管理会社で集金代行をしてもらっているってことが多い。

この問い合わせくれた人の場合、売却一括返済して足りないローン残金は預貯金で賄えるみたい。

ローン残が2,000万円くらいでなんとか3～400万円は用意できるみたい。

だけどできるだけその損金を抑えたくて、買い手がついても尚も高く売れにものかと奮闘しているんだって。

でも正直この1600万円でもまずまずの価格。

ましてやその希望価格の1700万で同じマンションの同じくらいの間取りで売出し物件がすでにあった・・ということはその価格じゃ厳しいということだからね。

残念だけど期待を持たせても申し訳ない。だから事情というか状況を全部話しして納得はしていたけど・・やっぱり諦めきれないよね。

でもこの”なんちゃって住宅ローン”。

うちくらいの規模の会社にこんなに相談くるんだから、本当にかなりの数の困っているオーナーさんがいるんだろうね。

でもぶっちゃけ希望金額で買い手を見つけることは難しいと思う。

だけど一応探してみますって言っちゃったから当たってはみるけど・・まず無理だろうなぁ・・