12月19日の日報(vol.1764)
- 2025/12/19
- 松本満
ワンルーム売却の訳。
いま相談を受けているワンルームの話。そのオーナーさんは十数年前に3件の物件を購入していた。購入時に借りた金融機関の金利は3.3%でその当時としては平均的ではあるが少し高め。そしてその金利は今3.9%まで上がっているそう。正直いって物件のエリア的にもどれもいまいちなうえ、すべてサブリース契約で実質家賃よりも1割以上低い。十数年という築年数から考えても管理費や修繕金の値上がりもしている。
そうなるとこの10数年で払ってきた月々の持ち出しは相当な金額になっている。ちなみに現状では年間で1,000,000円近く毎月の持ち出しをしているとのこと。それでもそれぞれの物件のローン残債はまだ15,000,000円以上、物件によっては20,000,000円近くは残っている。さすがにこの先にその残債を一括返済をするほどの資金もなく、これから20年近く持ち続ける気持ちもなく、売却をするという判断になった。
来年以降はどうなるか。
そんなタイミングで今日、日銀の政策金利が0.75%に引き上げられた。ここ最近のお取引したワンルーム売主から聞く売却理由の1番はやはり金利が上がり、支払いが増えたり返済元本の減るスピードが遅くなったと言うところ。だけど単純に月々の持ち出しが厳しくなったり、ローンが減らないことに今すぐ売らなきゃとか慌てていると言う人は少ない。このデフレからインフレになった世の中で、家賃の上昇や不動産価格自体は高値が維持されているところも影響してると思う。
とは言え、ここからまた金利が下がっていくというよりこのままインフレは続いていき金利も上がり続ける可能性が高い。そんな状況と自身のマンションの収支を考えれば、多くのワンルームオーナーが売却を考えると言う人が増えてきても不思議じゃない。あくまで予想だけれども、この傾向は来年以降もっと増えていくんじゃないかと感じている。
