6月24日の日報(vol.1710)

きちんとした管理会社とのきちんとしたやり取り。

先週末に片判契約を終えた物件について、今日はその賃貸管理会社と連絡を取った。目的は、売主が紛失してしまった賃貸借契約書の開示について。この物件は集金代行型の賃貸管理でいわゆるサブリースではない。オーナーから委任状はもらっていたけれど、まずは電話で問い合わせてみることにした。電話口では、今回の契約に関わっている仲介会社であること。売主の委任を受けていること。そして決済後はこの管理契約を解約予定であることを正直に伝えた。対応してくれた担当者は丁寧で誠実さが伝わってきた。委任状だけでの対応はできず、印鑑証明とのセットが必要だと言われた。

これは少し面倒に感じるかもしれないけれど、裏を返せばそれだけきちんとした会社ということ。印鑑の真正性を求めるというのは、オーナーの情報を守るという姿勢でもある。とはいえ、オーナー本人から一本電話をもらえればその確認でも対応しますよ、とも言ってもらえた。こうした柔軟さと厳格さのバランス感覚に老舗の管理会社らしさを感じた。すぐに売主に事情を説明し電話してもらったところ、無事に情報開示してもらえることに。物件の売買は契約書が整えばそれで終わりじゃないし、こうした細かいやりとりのひとつひとつも大切だし取引全体の信頼につながっていく。今回のようなスムーズな対応に触れるとこちらとしても気持ちがいい。

サブリースの縛りとオーナーの自由。

今回の物件はサブリース契約ではなく、あくまで集金代行の契約だったから比較的スムーズに解約や契約書の開示も進んだ。けれど、これがサブリース契約だったら事情はまったく違っていたはず。サブリースの場合ほとんどの管理会社は簡単には解約に応じてくれない。むしろ、どんなに売主が解約したがっていても、正当事由に当たらないという理由から応じてくれないところが増えてきている。もちろん管理会社としてもそうする理由があるのは理解できる。自社で買い戻して仕入れた中古ワンルームをまた再販する。そうすればいまや新築より遥かに多い中古物件の仕入れに困ることはない。だから今や多くの投資用ワンルーム販売会社は「サブリースありき」でのビジネスモデルを組んでいるところが多い。

でもそれって本当にオーナーのためになっているのかという話。オーナーにとって、自由に管理を選べず賃料も固定され売却も制限されるような仕組みが、ベストだとはどうしても思えない。たしかに安心感や毎月の安定収入という点で、サブリースに価値を感じる人もいる。ただ、販売会社がそればかりを優先して自社利益のためにオーナーの“選択肢”を奪うようになってしまったら、いずれそのモデルは限界が来ると思う。物件の流動性は下がり市場は硬直し仕入れは先細り、結局は自分たちの首を絞めることになる。そんな「回らなくなる日」が遠くないうちに来るんじゃないかなんて想像した。

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