3月20日の日報(vol.983)
- 2023/03/20
- 松本満
売却の理由。
今日物件を預かった売主様の話。以前電話営業したときに5年位したら考える、というログが残っててちょうど今がその5年目。何度かやり取りをして売り出して価格を出すことになった。そもそもまだ5年なのになぜ売るのかを聞くのは忘れたけれど購入のきっかけは聞いた。ちょうどご自身が自宅を建てた時の住宅販売の会社に勧められたそう。物件は中古で今から売るとちょうどローン残債で売れるか売れないくらい。かろうじてサブリースではないから実家賃で評価取れるのも幸い。
だけど築年数15年前後で修繕積立金はちょうどこれから上がることが決定している。もともとの修繕金との差で評価額は100万円くらい下がってしまいそう。中古で集金代行ということもあっていまは月々もそれほど大きな持ち出しにはなっていない。だけど今回のように年々収益は悪くなる可能性も高いし何より買って5年で手放してもいい。そう考えるということはその人にとっては持ち続けるというメリットは感じないということだろう。
不動産市況。
最近よく目にするのは地方や郊外の新築戸建在庫が大変なことになっているというニュース。同じように少しづつだけど都内の中古販売マンションも動きが悪いらしい。少し前に知り合いの紹介でマンションを買いたいと言うお客様を案内したリノベ販売マンション。当初の販売価格は4980万。内見に行ったらフルリノベーションしているだけあって新築同様の内装。だけどバルコニーに出たときにおいてあった広告用の三角コーン。そこに貼り付けてある価格はなんと5,780万・・・すかさずこんな値下がりしてるならお買い得かもしれないですよね~なんてやり過ごした。だけど結局はまた別の物件と比較してみたいということで購入には至らなかった。
ふと思い出してその物件をレインズでチェックすると4,980万→4,780万で載っていた。更に200万円の値下げをしているということ。ついでに謄本を上げてみたら一年前に4,650万の抵当権がついていた。すなわち今このマンションが売れてもおそらく粗利は200万くらいという事。仕入れ価格はわからないけど少なくとも当初は1000万以上の利幅で考えていたはず。そう考えると中古不動産の流通は確かに鈍くなっている。だけど相変わらず投資用ワンルーム市況は活況。評価価格は上がっているし買いたいという人は後を絶たないみたい。だけどこれがこれから5年も10年も続くという保証は・・どこにもないとも思う。